酒税法は、アルコール飲料に対してかかる税金で、消費税と同じ間接税として購入者が支払います。
ボリュームも少なめなので、学習しやすい科目といえますが、税理士の実務で酒税法の知識を使うことは極めて稀です。
また、スケジュールの関係から消費税法と併願できません。

税理士にとっての酒税法

酒税法は実務に出てからは、ほとんど役に立たない科目とされています。
その為、単に税理士資格を取得するための科目と目されており、この科目で資格を取得しても税理士として就職するのに苦労する側面があるようです。

試験の傾向

酒税法は、昭和５６年から税理士試験の受験科目に追加された科目であり、平成元年の消費税導入に伴い、出題範囲が大幅に削られました。
試験は、理論と計算に分かれて出題されますが、６割が計算問題です。
理論については、酒税法の体系的な理解を問う総合問題が多いとされています。一方、計算については、酒類製造業者の１ヶ月間に出庫した酒類に対して納付すべき酒税類を求めさせる具体的な形式の問題が出題されます。
また、ボリュームが少なく、簿記の知識も必要ない科目です。

試験対策

酒税法は、計算にウェートを置いた出題内容になっています。
特に、理論問題に関しては、１題のみの出題であり、２問出題の他の税法科目とは異なり、１問は 書いたが、もう１問は書けなかったという事態に陥るリスクは低いと言えます。
さらに、押さえるべき理論の題数も他の税法に比べて少ないということから、理 論対策が立てやすい科目です。
ただし、実務にはほとんど役に立たないとされており、単に税理士になるための資格取得のための科目と割り切ることが必要です。
なお、合格に必要とされる標準学習時間は150時間程度です。