財務諸表論の傾向と対策


財務諸表論は帳簿から「財務諸表」を作成する手順や会計処理のルールを学ぶ科目です。
また理論では企業会計原則を中心に会計原理を、計算では商法や企業法等の法令に準拠した財務諸表の作成を学びます。
なお、「財務諸表」とは具体的には「貸借対照表」「損益計算書」などを指します。

税理士にとっての財務諸表論

財務諸表論とは、企業の利害関係者へ報告書として作成する財務諸表(貸借対照表・損益計算書など)の考え方(理論)と、具体的な作成方法・手続(計算)を学ぶ学問で、簿記論に並ぶ税理士業務の基礎となる科目です。

試験の傾向

試験は、理論と計算に分かれて3題出題されます。
1,2題が理論問題で、3題目が計算問題であり、理論については会計に関する規定や考え方について記述式、計算については商法・企業法などの法律等に従って財務諸表を作成する形式で、出題されます。
財務諸表論の出題範囲は「会計原理、企業会計原則、商法中商業帳簿及び会社の計算に関する規定、商法施行規則中総則、財産の評価、貸借対照表等の記 載方法等及び純資産額から控除すべき金額に関する規定(ただし、特定の事業を行う会社についての特例を除く。)、財務諸表等の用語・様式及び作成方法に関 する規則」となっています。

試験の対策

問題のボリュームから、2時間の試験時間の使い方として、理論を1時間(1問につき30分)、計算を1時間で解くのが一般的と言われています。
財務諸表論に合格までに必要とされている標準学習時間は450時間程度ですが、簿記論との関連が強いので、合わせて学習すると効果的です。
なお、11科目中もっとも合格率が高いといわれているのがこの財務諸表論です。